「猫って旅行に連れていけるの?」──そう感じる飼い主さん、多いのではないでしょうか。 犬のように散歩や移動に慣れているわけでもなく、静かな場所を好む猫たち。そんな繊細な存在と一緒に旅をするなんて、少しハードルが高く思えるかもしれません。
でも、猫の性格や体調、旅先の環境、ちょっとした気配りを丁寧に重ねれば、猫とのやさしい旅はきっと実現できます。 移動の工夫、宿の選び方、持ち物の準備──そのすべてに「安心して過ごしてもらいたい」という気持ちが込められたら、 猫も自然と穏やかな表情を見せてくれるはず。
このブログでは、「猫を旅行に連れていくには?」という最初の疑問に寄り添いながら、 初めてでも大丈夫な猫旅の準備・宿選び・当日の過ごし方をやさしく紹介していきます。
旅の思い出を共有するための第一歩、そっと踏み出してみませんか?🐾
🧳 猫を旅行に連れていく前にチェックしたい3つの準備
🐾 猫の性格を見極める
猫旅に向いているかどうかは、その子の性格次第。
- 好奇心旺盛で新しい環境に興味を持つタイプか
- 臆病で環境の変化に強いストレスを感じるタイプか
- 飼い主にべったり甘えるタイプなら、旅先でも安心できる可能性あり
無理して連れていくのではなく、「この子はどう感じるか?」を大切にする視点が何よりも大切です。
🩺 健康状態・体調の確認
旅行前には、以下の項目をチェックしましょう:
- 最近の食欲や便の状態に異常はないか
- ワクチン接種や予防薬は済んでいるか
- 持病や通院中でないか(獣医さんに相談してOKなら◎)
出発前に健康チェックをすることで、旅先での不安を大きく減らせます。
🏡 少しずつ環境慣らしをしてみる
いきなり長旅ではなく、短時間の外出から始めてみるのがおすすめ。
- キャリーに入る練習をしてみる
- 車に乗って近場のドライブを試してみる
- 旅行中に使う毛布やトイレグッズを、家でも使って慣れてもらう
こうした小さなステップを重ねることで、猫も飼い主も少しずつ「旅のペース」を知ることができます。
🎒 猫を旅行に連れていく時の持ち物リスト|安心の必需品まとめ
猫と一緒に旅をするなら、普段の生活とできるだけ同じ環境を持ち込んであげることが大切です。 「これがあれば、うちの子も落ち着いてくれるかも」そんな気づきになるよう、ジャンル別に整理しました。
🧳 基本の必需品リスト
カテゴリ | 持ち物 | メモ |
---|---|---|
キャリーケース | 安定感のあるもの/安全ロック付き | 中に毛布やタオルを敷くと安心感アップ |
トイレ用品 | 携帯用猫トイレ/予備の砂 | 匂いや汚れに対応できる袋も持参 |
フード類 | いつものごはん/水/器 | 食べ慣れた物を用意。旅行中は控えめに |
寝具類 | 自宅で使っている毛布やベッド | においや質感で安心できるアイテム |
ケアグッズ | ブラシ/ウェットティッシュ | 毛づくろいや拭き取り用として活躍 |
緊急用品 | 予備の薬/獣医情報/ワクチン証明書 | 万が一に備えて必須 |
🎒 キャリーケース
旅の基本アイテム。安全性・通気性・サイズ感を重視しましょう。 中にはいつも使っている毛布やタオルを敷いて、猫にとって“自分の居場所”をつくることが大切です。揺れや物音から守る遮音カバー付きもおすすめです。
🚽 トイレ用品
携帯用の猫トイレや、使い慣れた猫砂は必須です。 旅行先でも“いつも通り”に排泄できるよう、できるだけ普段使っている物を持参しましょう。ビニール袋や消臭袋も忘れずに。宿泊先でのマナーにもつながります。
🍽 フード類
食べ慣れたフードと水、そしていつもの器を持っていきましょう。 見慣れた器は「ここなら大丈夫」と感じやすく、食欲の安定にもつながります。冷蔵が必要なごはんの場合は保冷バッグもあると安心です。
🛏 寝具類
猫のにおいがついた寝具は、移動中や宿泊先での落ち着きに欠かせないアイテムです。 普段くつろいでいる毛布をキャリーや宿に敷いてあげるだけで、旅先でも安心して眠ることができます。
🪥 ケアグッズ
ブラシやウェットティッシュなど、ちょっとしたケア用品も忘れずに。 旅先では普段より毛が舞いやすかったり、汚れやすいことも。やさしく撫でることで、猫とのコミュニケーションにもなりますよ。
🩺 緊急用品
ワクチン証明書や、かかりつけの獣医師情報は紙でもスマホでも準備しておきましょう。 持病がある猫や、万が一の際に病院にかかることを考えると、旅先の動物病院情報も事前に調べておくと安心です。
🧸 お気に入りのおもちゃ
普段遊んでいる小さなおもちゃが1つあるだけでも、環境に慣れるきっかけになります。 動き回るよりゴロゴロする時間が長い猫には、噛む・転がす・抱えるなど、体を使わなくても楽しめるものが◎です。
🚗 猫を旅行に連れていく際の移動手段|車・電車・飛行機の注意点
猫にとって移動はとても大きなイベントです。いつもの部屋から離れ、揺れたり音がしたり──飼い主がしっかりと準備し、そばで寄り添うことで、猫の不安を和らげることができます。
🚙 車で移動する場合
おすすめポイント
- 時間やペースを自由に調整できる
- こまめな休憩や気配りができる
注意点
- キャリーはシートベルトでしっかり固定
- 換気や室温調整をこまめに(夏場は特に注意)
- 猫が車酔いする場合もあるので、出発前に獣医さんに相談を
車内で猫が落ち着けるよう、においのついた毛布や薄暗くできるカバーを活用すると安心感が増します。
🚃 電車・バスなど公共交通機関を使う場合
🪶 ペット乗車条件は“会社・路線ごと”で違う
たとえば——
- JR系:小型のペットは有料で車内持込OK(キャリー必須/サイズ制限あり)
- 私鉄系・地方バス:ペットNGの路線もあるので、事前確認は必須
- 高速バス/観光バス:ペット不可のケースが多く、基本的に利用しづらい
👉公式サイトや乗車前の問い合わせで「ペット可の条件」と「必要な手続き(チケット・持ち込み申告など)」を確認しましょう。
🚃 JRで猫を連れて乗車するための基本ルール
✅ 持ち込み条件
- ペットの全身が収まるケースに入れること(顔を出さない)
- ケースのサイズは 縦・横・高さの合計が120cm以内
- ケースと猫の合計重量が 10kg以内
- 自立する形状のケース(布製で形が崩れるものは不可)
🚉 乗車時の注意点
- ケースは 膝の上か足元に置く(座席やテーブルの上はNG)
- 車内・駅構内でケースから出さないこと
- 混雑時や状況によっては、持ち込みを断られる場合もあります
注意点
- ペット乗車可能か事前確認を(会社・路線ごとに条件あり)
- キャリーから顔を出さない/騒がないよう配慮する
- 周囲への配慮と、乗車時間が短めなルート選びが◎
周囲の目が気になる方は、混雑しづらい時間帯を選んだり、静音性の高いキャリーを使うのがおすすめです。
✈️ 飛行機で移動する場合
🧾 事前予約&受け入れ条件の確認は必須
- 航空会社によって対応が異なるため、必ず公式サイトで確認を
- JAL・ANA・スターフライヤーなどはペット受け入れあり
- LCC(Peach・ジェットスターなど)は基本的にペット不可
- 短頭種(ブルドッグ・パグなど)は夏季NGの会社もある2
👉 予約は「ペット料金の支払い」だけでなく、「クレートサイズ・健康状態・ワクチン証明書」などの条件確認も含まれます。
📏 キャリーサイズと仕様の注意点
- JAL・ANAなどは貨物室預けが基本(客室同伴は不可)
- クレートは「硬質素材」「通気性あり」「施錠可能」が条件
- サイズ制限あり(例:JALはクレート+猫の合計32kgまで)3
- ソフトキャリーや布製バッグはNG。航空会社が貸し出す場合もあり
👉 自分のクレートを使う場合は、IATA基準に準拠したものを選びましょう
📏 クレートの仕様|JAL・ANAの共通ルール
✅ 基本条件
- 硬質素材(プラスチック・木製・金属など)で頑丈なもの
- 通気性がある(最低3面以上に換気口)
- 外側から施錠できる構造(猫が内側から開けられない)
- ペットが立ち上がり、方向転換し、横になれるサイズ
👉 ソフトキャリー・布製バッグ・折りたたみ式はNGです
⚖️ サイズと重量制限(JALの場合)
- クレート+猫の合計重量:32kgまで
- サイズ:縦・横・高さの合計が120cm以内が目安(国内線)
- 航空機の種類によって搭載できるサイズが異なるため、事前予約時にクレート寸法を伝える必要あり
🌐 IATA基準とは?
IATA(国際航空運送協会)が定める「Live Animals Regulations」に準拠したクレートは、世界中の航空会社で安全輸送の基準として採用されています。
📐 IATA基準のサイズ計算式(最低内寸)
- 長さ:鼻先〜尻尾の付け根+肘の高さの1/2
- 幅:体幅 × 2
- 高さ:頭頂部まで+敷物の厚み
👉 これはあくまで「最低基準」。短頭種や大型猫は10〜20%余裕を持たせるのが理想
🛠 IATA基準の構造チェックポイント
項目 | 内容 |
---|---|
材質 | 硬質プラスチック・木製・金属(布製は不可) |
換気 | 最低3面以上に換気口(扉含む) |
扉 | 金属製が望ましく、ロックピンが1.6cm以上差し込まれる構造 |
留め具 | 上下分割式の場合、金属製ボルトとナットで固定(プラ製クリップのみはNG) |
車輪 | 取り外し可能 or 固定できるもの(輸送中に動かないように) |
👉 クレートが基準を満たしていないと、空港で搭乗拒否される可能性もあります
🧊 快適性の工夫
- 吸水性のある敷物(ペットシーツ・タオル)
- 給水器(ノズル式が推奨)を固定
- 猫のにおいがついた毛布で安心感をプラス
- 識別ラベル(Live Animals/天地無用)を貼付
🩺 ワクチン証明書・健康状態の確認
- 狂犬病予防(犬のみ)+混合ワクチン(猫も必要)の証明書が必要
- 生後8週未満・妊娠中・体調不良の猫は預け不可
- 暑さ・寒さ・騒音・気圧変化に弱い猫は、獣医師と相談を
👉 JAL・ANAともに「輸送環境が日常と大きく異なるため、衰弱や死亡の可能性がある」と明記しています
🧊 気圧・温度・騒音への配慮
- 貨物室は空調管理されているが、気圧は0.8気圧(標高2000m相当)
- 離着陸時の音・振動・暗室環境が猫にストレスを与える
- 夏季(5〜10月)は熱中症リスクが高く、夜間便や涼しい時間帯がおすすめ3
👉 クレート内に給水器・保冷剤・毛布・におい付きタオルなどを入れて、安心できる空間をつくりましょう
🧳 預け荷物か客室同伴かは航空会社による
- 基本は貨物室預け(JAL・ANAなど)
- スターフライヤーのみ客室同伴OK(FLY WITH PET!):最後列座席にケージ固定、料金5万円
- 客室同伴でも、緊急時はペットを置いて避難するルールあり
👉 客室同伴は安心感がある一方、サイズ・性格・鳴き声などの条件が厳しいです
🏡 猫を旅行に連れていくなら|泊まれる宿の選び方と事前確認
猫と過ごす旅先の宿は、できるだけ静かで落ち着ける空間がおすすめ。 とはいえ「ペット可」と書いてあるだけでは不安…という方も多いはず。ここでは、猫連れ旅に向いた宿のタイプとチェックすべきポイントをやさしく解説します。
🏠 選び方のポイント
「ペット可」の条件を細かく確認
- 猫OKかどうか(犬のみ可の施設も多い)
- 同伴できるエリア(部屋のみ/共有スペースもOKなど)
- 預かりサービスの有無や持参必須のグッズについて
👉 電話や公式サイトから事前に問い合わせると安心です
静かな環境/貸切タイプがおすすめ
- 他のペットや人との距離が近すぎるとストレスに
- 貸別荘・コテージ・小規模ゲストハウスは猫にやさしい選択肢
- 木造より鉄筋造の方が防音性が高く、音への配慮もできる
猫の安全を確保できる部屋構造か
- 隙間や飛び出し防止/高所・危険物の有無
- 窓やドアが施錠できるか、ベッド下などに潜り込まないかなど
- コンセントや観葉植物の配置も事前に確認できると◎
においや音が少ない場所を選ぶ
-調理臭や動物臭が強いと猫が落ち着けないことも
- 車通りが少ない・鳥や虫の音だけが聞こえるような静けさが理想
📋 事前に準備したいこと
- ワクチン証明・予防接種書類を持参(宿によって提出が必要)
- トイレマナーや敷物を持参して、部屋を汚さない配慮を
- 猫旅のルールや注意点を書いた簡単なメモを持っていくのも好印象に
猫連れ旅では「猫が安心して眠れるかどうか」が最優先🌿 宿選びの基準を、“飼い主にとって便利”より“猫にとって快適”に変えることが、すてきな旅時間への近道です。
🧡 猫と旅行中の過ごし方|連れていくからこそ必要な気配り
猫が知らない場所にいるというだけで、緊張や不安を感じやすくなります。だからこそ、旅先では“できるだけいつも通り”の空気感と、飼い主とのやさしい時間づくりが鍵になります。
🛏 まずは部屋に慣れる時間をたっぷりと
- 宿に着いたらすぐ遊ばせるのではなく、まずは静かな場所で落ち着かせる
- キャリーを開けるのは、猫が部屋のにおいに興味を持ってからでも遅くない
- 毛布やベッドをいつも通り敷いてあげることで、“自分の居場所”と感じられる空間づくりを
🍽 食事・水・トイレは“いつものもの”が基本
- ごはんは旅先でもいつもの銘柄&量で。食器も持参がベスト
- トイレは同じ砂・形のものが安心。宿に敷くシートや消臭袋もあると便利
- 食欲が落ちることもあるので、落ち着いたタイミングで声かけをしながら
🐾 あそび・ふれあいは猫のペースで
- 新しいおもちゃより、いつものおもちゃが心を落ち着かせることも
- 飼い主のそばで寝る時間や、軽く撫でてあげることで安心感を伝える
- 「旅先でも甘えてもいいんだよ」と伝えるようなふれあいが効果的
📝 “記録”として残す時間もおすすめ
- 写真や日記で猫の様子を残しておくと、旅の思い出になるだけでなく次回の準備にも役立ちます
- 撮影は無理せず、猫がリラックスしている瞬間にそっと
- スマホメモやSNS投稿にひとこと“うちの子との旅時間”を添えるのも◎
🌈 まとめ|猫を旅行に連れていくには、やさしさと思いやりを忘れずに
猫との旅は、特別な冒険でもあり、日常の延長でもあります。 移動の工夫、持ち物の準備、宿での過ごし方——すべては「うちの子が少しでも安心できるように」と願う飼い主の思いやりから始まります。
初めてだからこそ、すこし不安で、すこし緊張する。 でも、猫の表情を見て「連れてきてよかったな」と感じた瞬間は、何よりもかけがえのない思い出になります。
猫を旅行に連れていくには、“準備の正しさ”よりも“寄り添うやさしさ”が大切。 ひとつの景色を、一緒に見たこと。静かな場所で、そっと寄り添えた時間。 そんな「ふたりの旅」が、これからの暮らしにもやわらかな彩りを添えてくれるはずです。
この記事が、猫とのやさしい旅をはじめる小さなきっかけになれば嬉しいです🐾
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