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寛一郎がNHK朝ドラ「ばけばけ」出演!俳優としての歩みと家族背景

芸能

2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』に、俳優・寛一郎さんが出演決定!ヒロイン・トキ(髙石あかり)の“お見合い相手”という重要な役どころを担い、朝ドラ初登場となる今回のキャスティングには、世代を超えた注目が集まっています。

寛一郎さんといえば、父に佐藤浩市さん、祖父に三國連太郎さんを持つ名優一家の三代目。俳優としての道を自ら切り拓きながらも、家族の歴史と向き合い、独自の存在感を築いてきました。本記事では、寛一郎さんのこれまでの俳優としての歩み、そして彼を形づくる家族背景に焦点を当てながら、『ばけばけ』での新たな挑戦に迫ります。

【この記事のポイント】

  • 寛一郎の幼少期から俳優になるまでの歩み
  • 家族との関係が演技に与えた影響
  • 映画・ドラマでの代表的な出演作と評価
  • 寛一郎が挑む最新作『ばけばけ』の注目点



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寛一郎のプロフィールと家族背景を紹介

本名や生年月日など基本情報

寛一郎は1996年8月16日生まれ、東京都世田谷区出身の俳優です。本名は「佐藤寛一郎」で、芸名としてもそのまま「寛一郎」を使用しています。身長は182cmで、すらりとした体型と落ち着いた佇まいが印象的です。血液型はA型です。

俳優としての活動は2017年に本格的にスタートしましたが、実際に演技を始めたのは2016年の映画撮影からです。芸能一家に生まれながらも、本人は長く俳優になることを考えていなかった時期がありました。高校卒業後にロサンゼルスへ短期留学し、映画制作や演技について学んだことが転機となり、帰国後に俳優としての道を歩み始めました。

予定日より2か月早く、1600グラムの未熟児として誕生したこともあり、「大きくのびのび育ってほしい」「寛大な心を持ってほしい」という願いを込めて名付けられたとされています。名前には家族の深い思いが込められており、俳優としての姿勢にもその精神が息づいています。

端正な顔立ちと静かな存在感は、スクリーンの中でも際立っており、若手ながらも重厚な役柄を任されることが多くなっています。俳優としてのキャリアはまだ若いながらも、着実に実力を積み重ねている人物です。

幼少期のエピソードと名前の由来

寛一郎は、東京都世田谷区で生まれ育ちました。芸能一家に生まれながらも、幼少期は芸能界とは距離を置いた静かな環境で過ごしています。通っていた成城学園は、自由な校風と個性を尊重する教育方針で知られており、彼の感性や表現力を育む土壌となりました。幼稚園から高校まで一貫して同じ学園に通い、安定した人間関係の中でのびのびと成長しています。

名前の「寛一郎」は、本名でもあり、誕生時に予定日より2か月早く1600グラムの未熟児として生まれたことが背景にあります。両親は「大きくのびのび育ってほしい」「寛大な心を持ってほしい」という願いを込めてこの名前を選びました。名前には、家族の深い思いや希望が込められており、彼の人柄や演技にもその精神が自然と表れています。

幼い頃から父・佐藤浩市に連れられて映画の現場を訪れる機会があり、映像作品への興味は早くから芽生えていました。ただし、当初は俳優になることを考えておらず、高校卒業後にロサンゼルスへ短期留学したことが転機となりました。異文化の中で演技を学ぶ経験を通じて、自分の進むべき道を見つけたことで、俳優としての第一歩を踏み出す決意を固めています。

家庭では厳しさと自由がバランスよく存在していたとされ、芸能界入りは親の意向ではなく、本人の強い意志によるものでした。その姿勢は、俳優としての活動にも表れており、血筋に頼らず、自分自身の力で評価されたいという思いが根底にあります。

父・佐藤浩市との関係性

寛一郎の父は、日本映画界を代表する俳優・佐藤浩市です。祖父・三國連太郎から続く三代目の俳優として注目される一方で、寛一郎自身は「父の背中を追う」というよりも、「自分の色を見つけたい」という思いを強く持っています。家庭では映画や芝居の話が中心で、仕事以外の会話はほとんどないと語っており、親子の関係性は独特な距離感を保ちながらも、互いに俳優としての姿勢を尊重し合っています。

幼い頃から映画の現場に同行する機会があり、自然と演技や映像に触れる環境で育ちましたが、高校卒業までは俳優になることを考えていなかったとされています。俳優としての道を選んだ後も、佐藤浩市から直接的なアドバイスを受けることは少なく、「自分で考え抜いてほしい」という父の姿勢が、寛一郎の自立心を育てる土台となっています。

2020年には映画『一度も撃ってません』で初共演を果たしました。劇中での絡みは少なかったものの、現場での立ち振る舞いや空気感を通じて、俳優同士としての新たな関係が築かれたとされています。その後も『せかいのおきく』などで同じ作品に出演する機会があり、共演を重ねる中で互いの演技に対する理解が深まっている様子がうかがえます。

寛一郎は父について「目標ではなくライバル」と語ることもあり、俳優としての立ち位置を明確に分けながらも、内面では強い意識を持っていることが伝わってきます。佐藤浩市の存在は、寛一郎にとって大きな影響を与える一方で、乗り越えるべき壁でもあるようです。親子としての絆と、俳優としての競争心が共存する関係は、彼の演技にも深みを与える要素となっています。

祖父・三國連太郎の影響

寛一郎の祖父は、日本映画界の重鎮として知られる三國連太郎です。1923年生まれで、1950年代から2010年代までの長きにわたり、数々の映画やドラマに出演し、圧倒的な存在感を放ってきました。代表作には『釣りバカ日誌』シリーズのスーさん役などがあり、個性派俳優として多くの人々に親しまれてきました。

三國連太郎は、戦争を経験した世代でありながら、芸術に対して非常に真摯な姿勢を貫いた人物です。役柄に対する探究心が強く、撮影現場では妥協を許さない厳しさを持っていたことで知られています。俳優としての哲学や生き方は、後進に大きな影響を与えました。

寛一郎は祖父と直接過ごした時間は限られていましたが、幼少期には「れんちゃん」と呼び、運動会や誕生日会に参加してもらうなど、家族としての温かな交流がありました。祖父が亡くなったのは寛一郎が高校生の頃で、俳優としての活動を始める前のことです。そのため、演技について直接教えを受ける機会はありませんでしたが、祖父の出演作を観ることで、その演技の深さや表現力に触れ、俳優としての意識を高めていったとされています。

三代にわたる俳優一家という背景は、華やかさと同時に大きなプレッシャーも伴います。寛一郎は「血筋ではなく、自分の実力で評価されたい」と語っており、祖父や父の名声に頼ることなく、自分自身の演技で観客に届けたいという強い意志を持っています。その姿勢は、彼の出演作やインタビューからも一貫して感じられます。

祖父の存在は、寛一郎にとって誇りであると同時に、乗り越えるべき大きな壁でもあります。三國連太郎が築いた俳優としての道を、寛一郎は自分らしい歩幅で進んでいる最中です。

母親・広田亜矢子とのつながり

寛一郎の母・広田亜矢子は、かつて舞台を中心に活動していた女優です。演技力と品のある佇まいで注目されていた時期もありましたが、1993年に俳優・佐藤浩市と結婚したことを機に芸能界を引退し、家庭に専念する道を選びました。引退当時は主演舞台やCM出演が決まっていたタイミングでもあり、女優としての将来が期待されていた中での決断でした。

結婚後は、夫の母親の介護や息子・寛一郎の子育てに力を注ぎ、家庭を支える存在として静かに過ごしてきました。また、児童養護施設の子どもたちを迎え入れる里親制度にも関わるなど、社会的な活動にも積極的に取り組んでいます。芸能界からは距離を置いているものの、表現や人との関わりに対する深い理解は、家庭の中で息子に自然と伝わっていたようです。

寛一郎が俳優としての道を選んだ背景には、母親の存在が大きく影響しています。舞台女優としての経験を持つ広田亜矢子は、表現することの意味や感情の扱い方について、日常の会話を通じて息子に伝えてきました。寛一郎が演技において繊細な感情表現を得意とするのは、こうした家庭環境の中で育まれた感性によるものです。

また、広田亜矢子の従姉妹には映画監督・女優として活躍する広田レオナがいます。芸能界に縁のある家庭の中で育った寛一郎は、自然と表現の世界に親しみを持つようになり、俳優としての土台を築いていきました。母親との関係は、単なる家族の絆を超えて、芸術的な感性を育てる重要な要素となっています。

成城学園での学生生活

寛一郎は、成城学園高等学校に通っていました。幼稚園から高校までの一貫教育を受けており、落ち着いた環境の中で育ったことが、彼の穏やかな人柄や感性に影響を与えています。成城学園は芸能人の子弟が多く通うことで知られていますが、寛一郎は学校生活において特別扱いされることなく、周囲と自然な関係を築いていたようです。

高校時代は、映画や演劇への関心が徐々に高まり、自主的に作品を観ることで演技への理解を深めていきました。授業の合間や放課後には映画館に足を運び、さまざまなジャンルの作品に触れることで、自分の中にある表現欲求が育っていったとされています。演技の技術や理論を学ぶというよりも、作品を通じて「人を動かす力」や「物語の持つ空気感」に惹かれていったことが、後の俳優活動の原点となっています。

学校では目立つ存在ではなく、静かに自分の世界を築いていたタイプです。友人との関係も穏やかで、騒がしいグループに属することはなく、むしろ一人で過ごす時間を大切にしていたとされています。その中で、自分の感情や考えを深く掘り下げる習慣が身につき、俳優としての内面的な表現力につながっていきました。

高校卒業後にはロサンゼルスへの短期留学を経験し、映画制作や演技について学ぶ機会を得ています。成城学園での静かな学生生活と、海外での刺激的な体験が融合することで、寛一郎の演技には独特の深みと柔らかさが生まれています。

ロサンゼルスへの短期留学経験

寛一郎は高校卒業後、大学には進学せず、アメリカ・ロサンゼルスへ短期留学しています。この留学は、俳優としての進路を自ら選び取るための大きな転機となりました。現地では映画制作や演技に関する基礎を学び、実際の撮影現場やワークショップにも参加することで、映像表現の奥深さに触れる機会を得ています。

ロサンゼルスは映画産業の中心地であり、世界中から俳優やクリエイターが集まる場所です。寛一郎はその空気の中で、言語や文化の違いを超えて人に伝える力の重要性を実感し、演技に対する考え方が大きく変化したとされています。日本とは異なる演技メソッドや表現技術に触れたことで、彼の演技には柔軟性と国際的な視点が加わりました。

この留学経験を経て、寛一郎は俳優としての道を本格的に歩み始めます。帰国後すぐに映画『心が叫びたがってるんだ。』でデビューを果たし、続けて『ナミヤ雑貨店の奇蹟』など話題作に出演。演技の中にある静かな情熱や、感情の揺らぎを丁寧に表現するスタイルは、海外での経験が土台となっています。

ロサンゼルスでの時間は、単なる語学や技術の習得にとどまらず、自分自身と向き合う貴重な期間でもありました。異国の地で過ごすことで、寛一郎は「自分の言葉で伝えること」「自分の感情を信じること」の大切さを学び、それが現在の演技にも深く根付いています。


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寛一郎の俳優活動と代表作・受賞歴まとめ

俳優デビューのきっかけと初出演作

寛一郎が俳優としての第一歩を踏み出したのは、2017年公開の映画『心が叫びたがってるんだ。』です。この作品で演じたのは、田崎大樹という高校生の役でした。物語の中で、感情をうまく表現できない若者の葛藤を描く重要なポジションであり、寛一郎は初出演ながらも自然体の演技で観客の心をつかみました。

俳優になる決意をしたのは18歳の頃で、それまでは芸能界に強い関心を持っていたわけではありません。高校卒業後にロサンゼルスへ短期留学し、映画制作や演技について学んだ経験が、俳優という職業を真剣に考えるきっかけとなりました。帰国後、映画関係者との縁がつながり、初めての撮影現場に立つことになります。

『心が叫びたがってるんだ。』の撮影は2016年に行われ、寛一郎にとっては演技の実践を通じて自分の感覚を確かめる場でもありました。現場では、周囲の俳優やスタッフの動きを観察しながら、自分の立ち位置を探るように演技に取り組んでいたとされています。台詞の言い回しや表情の作り方に過度な演技を加えることなく、等身大の人物像を丁寧に描いたことで、初出演とは思えないほどの安定感が評価されました。

この作品をきっかけに、寛一郎は映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』や『菊とギロチン』など、話題作への出演が続きます。俳優としてのキャリアはまだ浅いながらも、作品ごとに異なる人物像を演じ分ける力が注目され、若手俳優の中でも独自の存在感を放つようになっています。

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』での評価

寛一郎が出演した映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、東野圭吾のベストセラー小説を原作とした感動作で、2017年に公開されました。寛一郎は、児童養護施設で育った若者・幸平役を演じています。物語は、悩み相談の手紙を通じて過去と現在がつながる不思議な一夜を描いており、彼の演じる幸平は、登場人物の中でも特に純粋で繊細な心を持つ青年として描かれています。

この作品は、寛一郎にとって商業映画への初出演でありながら、堂々とした演技が印象を残しました。幸平という役柄は、仲間との関係性の中で揺れ動く感情や、過去の傷を抱えながらも前を向こうとする姿が求められる難しい役どころです。寛一郎は、台詞の少ない場面でも目線や表情で心情を伝える演技を見せ、観客に静かな感動を与えました。

撮影現場では、同年代の俳優たちと自然な関係性を築きながら、役に入り込む姿勢を貫いていました。リハーサルを重ねる中で、共演者との距離感や空気感を丁寧に作り上げ、劇中の3人組の絆をリアルに表現しています。演技に対しては「自分で考えること」を重視し、監督からの指示に頼りすぎず、自らの感覚で役を掘り下げる姿勢が評価されています。

また、寛一郎の持つ控えめで誠実な人柄が、幸平というキャラクターに自然と重なり、作品全体の空気を柔らかく包み込むような存在感を放っています。観客からは「この役は寛一郎でなければ成立しなかった」との声もあり、俳優としての可能性を大きく広げる一作となりました。

『菊とギロチン』での演技と受賞歴

寛一郎が出演した映画『菊とギロチン』は、2018年に公開された歴史フィクション作品です。舞台は関東大震災後の大正時代末期。女相撲の一座と、社会変革を目指すアナキスト集団「ギロチン社」が出会うという大胆な設定のもと、時代に翻弄される若者たちの姿を描いています。寛一郎は、ギロチン社の一員である古田大次郎役を演じ、理想と現実の狭間で揺れる青年の内面を力強く表現しました。

この作品では、寛一郎の演技に対する評価が一気に高まりました。古田は、社会への怒りや仲間への信頼、そして自分自身の葛藤を抱える複雑な人物であり、感情の振れ幅が大きい役柄です。寛一郎は、言葉だけでなく身体の動きや視線、沈黙の間合いを使って、人物の内面を丁寧に描き出しました。ときに荒々しく、ときに繊細に揺れる演技は、観る者の心に強く残るものとなっています。

撮影では、実際の女相撲の稽古場やアナキストの集会場を再現したセットの中で、緊張感のあるシーンが続きました。寛一郎は、現場での集中力と柔軟な対応力を発揮し、監督や共演者からも高い信頼を得ています。演技に対する姿勢は真摯で、役に入り込むための準備を惜しまない姿勢が印象的でした。

この作品での演技が認められ、寛一郎は第92回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞しました。また、第33回高崎映画祭では最優秀新進男優賞、第28回日本映画批評家大賞では助演男優賞も受賞しています。これらの受賞は、寛一郎が単なる二世俳優ではなく、実力で評価される存在であることを証明するものとなりました。

『菊とギロチン』は、寛一郎にとって俳優としての転機となった作品であり、彼の演技力と表現の幅を世に知らしめる重要な一作です。

ドラマ『グランメゾン東京』での注目

2019年に放送されたTBSドラマ『グランメゾン東京』で、寛一郎は若手料理人・芹田公一役を演じました。芹田は、居酒屋の厨房でアルバイトをしていた普通の青年が、フランス料理の世界に飛び込むという挑戦的な役柄です。料理の経験も知識もほとんどない状態からスタートし、一流のレストランで奮闘する姿が描かれました。

寛一郎が演じた芹田は、明るく実直な性格で、物語の中で少しずつ成長していく様子が丁寧に描かれています。最初は仕込みや片付けなどの裏方仕事を任されながらも、料理への興味と情熱を育てていき、次第にチームの一員として認められていきます。彼の素朴さと前向きな姿勢は、視聴者にとって共感しやすく、物語の中でも温かみをもたらす存在となっていました。

寛一郎の演技は、芹田の成長を自然な流れで表現しており、視聴者からは「リアルで親しみやすい」「素朴なキャラクターが心に残る」といった声が多く寄せられました。料理の世界に不慣れな若者が、厳しい環境の中で努力を重ねていく姿は、挑戦することの大切さや、仲間との絆の深まりを感じさせる要素として、ドラマ全体のテーマにも深く関わっています。

また、寛一郎はこの作品で、木村拓哉演じる主人公・尾花夏樹や鈴木京香演じる早見倫子といったベテラン俳優陣と共演しながらも、しっかりと存在感を示しました。演技においては、過剰な表現を避け、あくまで芹田という人物のリアリティを大切にする姿勢が印象的で、若手俳優としての確かな実力を感じさせる場面が随所に見られました。

『グランメゾン東京』は、料理を通じて人と人がつながる物語ですが、芹田公一というキャラクターは、その中でも特に「挑戦することの尊さ」や「素直さの力」を象徴する存在でした。寛一郎の演技がその魅力を引き出し、ドラマの感動を支える重要な要素となっています。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』出演の意義

寛一郎は、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で源頼家の次男・公暁役を演じました。公暁は、鎌倉幕府第3代将軍・源実朝の甥にあたる人物で、後に実朝を暗殺するという歴史的事件の中心にいる存在です。寛一郎にとってこの作品は、大河ドラマ初出演でありながら、物語の終盤に向けて緊張感を高める重要な役柄を担うことになりました。

公暁は、父・頼家を北条義時らによって失い、復讐心を抱きながら育った青年です。寛一郎はこの複雑な心情を持つ人物を、静かな怒りと深い孤独をにじませる演技で表現しました。特に第44回「審判の日」では、実朝との対話シーンが大きな見どころとなり、感情の揺れや葛藤を繊細に描いた演技が視聴者の心を強く揺さぶりました。

その後の第45回「八幡宮の階段」では、実朝暗殺の場面が描かれ、公暁の内面が極限まで追い詰められていく様子が映し出されました。寛一郎は、復讐と苦悩の狭間で揺れる公暁の姿を、表情や動き、沈黙の間合いを駆使して演じ切り、視聴者からは「鳥肌が立った」「美しくも恐ろしい演技」といった反響が寄せられました。

この役を通じて、寛一郎は歴史的な人物の内面に深く入り込み、単なる悪役ではなく、時代に翻弄された若者としての公暁を描き出しました。演技には、感情の爆発だけでなく、抑えた表現の中にある緊張感や哀しみが込められており、俳優としての表現力の幅広さが際立っています。

『鎌倉殿の13人』での出演は、寛一郎にとって俳優としての転機とも言える経験となりました。大河ドラマという重厚な作品の中で、歴史の転換点を担う役柄を演じ切ったことで、彼の存在感は一層強まり、今後の活躍への期待が高まる結果となっています。

最新映画『プロミスト・ランド』の見どころ

映画『プロミスト・ランド』は、東北の雪深い山間を舞台に、伝統的なマタギ文化と現代社会の価値観が交差する中で生きる若者たちの姿を描いた作品です。寛一郎は、マタギの家系に生まれた青年・礼二郎役を演じています。礼二郎は、行政から熊狩りの禁止通達が出されたことに反発し、仲間とともに禁を犯して山へ向かう決意を固める人物です。

この役柄は、ただの反抗心ではなく、家業として受け継がれてきた狩猟文化への誇りや、理不尽な社会の仕組みに対する静かな怒りを内包しています。寛一郎は、礼二郎の複雑な感情を、言葉に頼らず、表情や動き、沈黙の間合いで丁寧に表現しています。特に、雪山を黙々と歩くシーンでは、彼の横顔や視線に宿る覚悟が、観る者の心に深く残ります。

撮影は実際の山中で行われ、寛一郎は事前に猟友会のメンバーと山に入り、狩猟の所作や熊との距離感を体感しています。その経験が演技にリアリティをもたらし、礼二郎という人物が「生きている」と感じさせる説得力を生んでいます。劇中では、熊狩りの儀式や解体の様子も描かれ、自然と人間の関係性に対する深い問いかけが込められています。

また、寛一郎の演技は、共演する杉田雷麟との対比によってさらに際立ちます。礼二郎は熱を内に秘めた男であり、信行(杉田)が抱える迷いや葛藤を受け止めながら、静かに導いていく存在です。二人が雪山を進む場面では、言葉を交わさずとも心が通じ合うような緊張感が漂い、観客はその空気に引き込まれていきます。

『プロミスト・ランド』は、寛一郎にとって新たな挑戦となる作品であり、自然と向き合う人間の姿を通して、現代社会の矛盾や継承の意味を問いかける力を持っています。彼の演技は、作品全体の空気感を支える柱となっており、静かながらも強い印象を残すものとなっています。

NHK朝ドラ『ばけばけ』での新境地

2025年秋にスタートするNHK連続テレビ小説『ばけばけ』で、寛一郎は山根銀二郎役として出演します。銀二郎は、鳥取県因幡の貧窮足軽の次男として生まれ、極貧の中で育った青年です。厳格な父のもとで武士としての誇りを守りながら生きてきた人物で、時代が明治へと移り変わる中でも、武士道を貫こうとする芯の強さを持っています。

この作品は、明治時代の松江を舞台に、怪談や浄瑠璃を愛する人々の姿を描く人間ドラマです。ヒロイン・松野トキ(髙石あかり)とのお見合いをきっかけに登場する銀二郎は、誠実で洞察力に優れ、周囲への配慮を忘れない澄んだ心の持ち主として描かれます。趣味は浄瑠璃や怪談で、読むことも語ることも楽しみのひとつとする文化的な一面もあり、物語の中で独特の存在感を放つ役柄です。

寛一郎にとって朝ドラは初出演となり、これまでの映画や大河ドラマとは異なる連続テレビ小説というフォーマットでの挑戦となります。これまで時代劇に携わる機会は多かったものの、明治初期という近代化の波が押し寄せる時代背景の中で、旧来の価値観を持つ人物を演じるのは新鮮な経験です。銀二郎というキャラクターは、時代の変化に翻弄されながらも、自分の信念を静かに守り続ける姿が印象的で、寛一郎の繊細な演技がその内面を丁寧に描き出すことが期待されています。

『ばけばけ』は、小泉八雲の妻・小泉セツをモデルにしたヒロインを中心に、怪談を通じて「名もなき人々」の声を拾い上げる物語です。銀二郎はその世界観の中で、過去と未来をつなぐような役割を担い、物語に深みを与える存在となります。寛一郎の演技が、作品全体の空気感を支える重要な要素となることは間違いなく、彼の新たな魅力が発揮される場面が多く描かれることが期待されています。

寛一郎の歩みを振り返る総まとめ

  • 寛一郎は1996年生まれで東京都出身の俳優
  • 本名も寛一郎で芸名と同じ名前を使用
  • 幼少期は芸能界と距離を置いた環境で育った
  • 名前には寛容な心を願う家族の思いが込められている
  • 父・佐藤浩市との関係は尊敬と独立心が共存している
  • 祖父・三國連太郎の存在が演技への意識を育てた
  • 母・広田亜矢子の影響で表現力と感性が磨かれた
  • 成城学園で静かに自分の世界を築いた学生時代
  • ロサンゼルス留学で演技と映画制作を学んだ経験がある
  • 映画『心が叫びたがってるんだ。』で俳優デビュー
  • 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で繊細な演技が高評価を得た
  • 『菊とギロチン』で新人男優賞など複数の賞を受賞
  • 『グランメゾン東京』で人間味ある役柄を好演
  • 『鎌倉殿の13人』で歴史的人物の内面を深く描いた
  • 『プロミスト・ランド』で静かな情熱を体現した
  • NHK朝ドラ『ばけばけ』で誠実な青年役に挑戦中




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