この記事では2024年に発売されたRG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.2.0のスペックや構造、可動性能、武装などを徹底解説します。
本キットは、2010年に登場したVer.1.0の完全リニューアルモデルとして開発され、内部フレームや外装の設計、ランナー構成など、あらゆる面で進化を遂げています。リアルグレードならではの緻密な造形とリアリティに加え、ポージングの自由度や安定性も大きく向上しています。
この記事では、スペック情報をはじめ、初心者が気をつけるべきポイントやVer.1.0との違いまで、初めてガンプラを購入する方にもわかりやすく紹介していきます。ガンプラファンはもちろん、RGシリーズに興味がある方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。
- Ver.2.0の発売時期や価格などの基本スペック
- 内部構造や可動性能の進化ポイント
- 色分けやランナー構成による組み立てやすさ
- Ver.1.0とのデザインや仕様の違い
rg ガンダム ver2 レビューと基本情報
発売時期と価格などのスペック
RG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.2.0は、2024年にバンダイから発売されたリアルグレード(RG)シリーズの最新キットです。価格は税込3,850円で、プレミアムな仕様ながらも手の届きやすい価格帯に設定されています。
まず押さえておきたいのは、本キットが2010年に登場したVer.1.0のフルリニューアル版であるという点です。14年の歳月を経て、ガンプラとしての技術や設計思想が大きく進化しています。Ver.2.0ではMSジョイントを排除し、近年主流のKPS(高強度プラスチック)による内部構造へと変更されています。
そして、内部フレームには「セミモノコック構造」を想起させる最新設計が取り入れられており、リアリティと精密さがより高い水準で両立されています。サイズは従来通り1/144スケールながら、プロポーションや可動性に関しても刷新されています。
ただし注意点として、本キットはリアルグレードという高難度ラインに位置付けられているため、初心者にはやや難易度が高めです。特に一部パーツは繊細で、丁寧な作業が求められます。
このように、RGガンダムVer.2.0は「最新技術を詰め込んだ2024年の集大成モデル」として、ベテランモデラーを中心に非常に高い評価を得ている製品です。
ランナー構成と色分けの工夫
RG ガンダム Ver.2.0の特徴の一つは、視覚的なリアルさと組み立てやすさを両立したランナー構成と色分けの工夫です。特に、シールをほとんど使わずに色分けを再現できる点は、多くのモデラーにとって大きな魅力となっています。
まず、A・Bランナーには複数のカラーが組み込まれたマルチカラー仕様が採用されており、胸部・シールド・コアファイターなどの主要パーツが美しく成形されています。これにより、組み立てただけでも完成度の高い仕上がりが実現します。
また、白い装甲を担当するC・Dランナーは、2トーンのホワイト成形色によって単調さを防ぎ、見る角度によって立体感のある表現を可能にしています。加えて、Eランナーにはライトグレーが使われ、ホワイト装甲に程よいアクセントを加える役割を果たしています。
さらに、関節や内部フレーム用のパーツにはF・G・Iランナーが割り当てられており、KPS素材による強度と柔軟性のバランスが考慮された構成です。ジョイントや武装類はHランナーにまとまっていて、組み立て時の作業効率も高くなっています。
もちろんデカールも付属しますが、主にマーキング用途となっており、色分けの補完としての役割は最小限です。ツインアイやトサカ部などもパーツ分割で色分けされているため、シール貼りが苦手な人でも安心して取り組めます。
このように、パーツの配置や色分け設計が緻密に計算されていることで、初心者から中・上級者まで幅広い層が満足できる構成となっています。
内部フレーム構造の進化
RG ガンダム Ver.2.0では、内部フレーム構造が大きく見直され、よりリアルで堅実な設計へと進化しています。従来の「アドヴァンスドMSジョイント」は使用されておらず、代わりにKPS素材を使ったフレーム構成によって、可動と強度の両立が実現されています。
まず注目すべき点は、「セミモノコック構造」を意識したというフレーム設計です。これは現実の航空機や宇宙機構造に近づけた構造で、外装の一部が内部の強度にも関与するというリアリティのある設計思想が採用されています。パーツの裏側や接合部にまでディテールが彫刻されており、外から見えない箇所も精密に作られているのが特徴です。
一方で、従来のRGに見られた可動箇所の「ポロリ」や緩みといった問題が改善されている点も見逃せません。今回の構造では、関節や軸のテンションが最適化されており、スムーズかつ安定した可動を実現しています。
また、組み立て工程でも従来のように先に内部フレームを完成させるのではなく、外装を組み込みながらフレームを作り上げていく流れが採用されています。これにより、パーツの位置関係が直感的に理解しやすくなり、組み立てミスのリスクも低減されます。
ただし、各パーツが精密な分、無理な力を加えると破損する可能性もあります。特に脚部などは細かい構造になっているため、慎重な作業が求められます。
このように、RG ガンダム Ver.2.0の内部フレームは、リアル志向とユーザビリティを両立した、まさに次世代のガンプラ設計といえるでしょう。
可動域の広さと安定性
RG ガンダム Ver.2.0は、可動域と安定性の両面で大幅な進化を遂げています。1/144スケールながら、さまざまなポージングが自然に決まり、動かしていてストレスを感じにくい構造になっています。
まず、肩や脚部の可動が非常に柔軟です。腕は180度近く曲がり、ヒザ立ちも自然に再現可能です。特に印象的なのが、ショルダーアーマーの前後スライドギミックで、装甲を上下に動かすことで可動範囲をさらに広げられるようになっています。
さらに、腰部や胸部も複雑な構造で可動域が確保されています。上半身は左右にひねることができるだけでなく、胸の装甲が可動することで、コクピット開閉ギミックとも連動します。これにより、動かしながらもデザインの整合性が保たれるのが大きな強みです。
加えて、関節部分のテンションが非常に適切に調整されており、Ver.1.0で見られたような「ポロリ」がほとんど起きません。手足を大きく動かしてもパーツが外れにくく、安定したポージングを保つことができます。
ただし、関節の一部は非常に細かく設計されているため、無理な動かし方をするとパーツを破損する可能性があります。可動テストを行いながら、少しずつ動かして確認するのが安心です。
こうした設計により、ガンダムらしいアクションポーズから立ち姿まで、幅広い演出が可能となっています。可動性能を重視するユーザーにとっても、満足度の高い仕様と言えるでしょう。
コア・ファイターとギミックの魅力
RG ガンダム Ver.2.0におけるコア・ファイターとギミックは、リアルグレードならではの精密さと遊び心を兼ね備えた内容になっています。1/144スケールという制約の中で、驚くほど緻密な構造が実現されています。
まず、コア・ファイターはそのまま「コア・ブロック」へ変形し、胴体内部に組み込むことが可能です。この変形は見た目だけでなく、構造的にも機能しており、ガンダム本体としっかり一体化します。また、Ver.2.0ではロック機構が追加されているため、従来のように外れやすいという心配がありません。
キャノピー部分には、Ver.1.0で使用されていた無色クリアではなく、クリアブルーのパーツが採用されています。この変更により、視認性とリアリティが大きく向上しました。キャノピーは開閉可能で、ランディングギアも差し替えで再現できるようになっています。
さらに、本体に組み込んだ際の胸部装甲には、RGオリジナルの可動ギミックがあります。コクピットハッチが上下に開閉し、内部構造のディテールまでしっかりと作り込まれています。これにより、見た目の面白さだけでなく、メカニカルなリアリズムも楽しめます。
一方で、パイロットフィギュアは付属していないため、完全なスケール再現を求める場合はやや物足りなさを感じるかもしれません。しかし、全体的なギミックの完成度を考慮すれば、大きな欠点とは言えないでしょう。
このように、RG ガンダム Ver.2.0のコア・ファイターは単なる変形ギミックにとどまらず、設計の工夫や仕上がりの美しさを実感できる魅力的な要素の一つとなっています。
rg ガンダム ver2 レビューの徹底解説

外装のディテールと造形技術
RG ガンダム Ver.2.0は、外装のディテールと造形技術においても非常に高い完成度を誇ります。細部にわたる作り込みがリアルグレードらしさを引き立て、ただの小型スケールモデルにとどまらない存在感を持っています。
まず、ホワイトの外装パーツは2トーンカラーで構成されており、単調になりがちな全体の印象に奥行きを与えています。加えて、外装の大部分がアンダーゲート仕様となっているため、パチ組みでもゲート跡が目立ちにくく、美しい仕上がりが期待できます。
また、装甲の一部には開口処理が施されており、実機感のあるディテールを実現しています。アンテナやフェイスマスクなどの細かい部分もシャープに成形されており、見た目の繊細さとメリハリが両立されています。
側面のスリットや穴の処理、パーツ分割による色分けなども工夫されており、シールに頼らずとも視認性の高い情報量が確保されています。特にツインアイまわりの分割は精密で、組み上げただけでも自然な陰影や表情が出るのが印象的です。
一方で、頭部のバルカン部分についてはやや埋まり気味に見える点や、目が奥まって見えるという声もあります。仕様か組み立ての個体差かは判断が難しいものの、気になる人はこの箇所に手を加える余地があるでしょう。
このように、RG ガンダム Ver.2.0はディテールと造形精度の両面で、スケールを超えた完成度を実感できるプラモデルです。展示しても、じっくり眺めても満足できる品質と言えるでしょう。
武器セットの種類と展開方法
RG ガンダム Ver.2.0には、標準装備として複数の武器パーツが同梱されており、プレイバリューの高い内容となっています。さらに、別売の専用武器セットも存在し、拡張性にも優れた構成です。
まず基本の武装として、ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、ビーム・サーベル、シールドが付属します。ビーム・ライフルは専用の持ち手にしっかりと固定できる仕様で、片手保持はもちろん、フォアグリップとサイトも可動するため両手構えも安定します。射撃ポーズの再現度が高く、遊びの幅が広がります。
ハイパー・バズーカについては砲身の伸縮が可能で、グリップ部分が可動するため保持がスムーズです。弾体が別パーツ化されているのも特徴で、構造のリアリティを高める工夫がなされています。
シールドは前腕にマウントできるほか、背面のランドセルにも取り付け可能です。裏面にはビーム・ライフルやビーム・サーベルを収納するスペースがあり、武器の携行状態も演出できます。ただし、窓部分にクリアパーツは使用されていないため、その点を気にする方はカスタムを加えるのも一つの手です。
そしてもう一つの注目点が、プレミアムバンダイ限定で販売されている「RG ガンダム Ver.2.0用武器セット」です。このセットにはスーパー・ナパームやハイパー・ハンマーなど、アニメや各種媒体で印象的だった武装が複数収録されています。特にハンマー系の武器は他のRGシリーズではなかなか見られないため、存在感のあるディスプレイが可能です。
これにより、標準装備だけでは物足りないユーザーも、追加セットによってさまざまなシチュエーションを再現できます。多彩な装備と設置ギミックによって、アクション重視派にもコレクション重視派にも満足のいく内容となっています。
頭部パーツの仕様と注意点
RG ガンダム Ver.2.0の頭部パーツは、全体の中でも特に繊細な構造が施された部分です。ツインアイやフェイスマスクなど、印象を左右するディテールが細かく作り込まれており、組み立てるだけで精密な仕上がりが期待できます。
まず、ツインアイ部分にはデカールが2種類付属しています。どちらも色味や表現が異なるため、好みに合わせて選べるのが特徴です。また、ツインアイまわりはパーツ分割によって立体感があり、色分けも自然に再現されています。ここではシールに頼らずとも十分に完成度が高くなる構造になっています。
ただし、組み上げた際に気になる点もあります。前述の通り、バルカンの砲身がやや埋まり気味で見えにくい構造になっており、フェイスマスクとひさしの間に段差のようなものが生まれる場合があります。これにより、目の位置が奥まって見えるなど、仕様としてややクセを感じる部分もあるようです。
これが個体差なのか設計上の意図なのかは明確ではありませんが、気になる場合はヘルメット側のパーツを調整することで改善が期待できます。特に顔の見映えを重視するモデラーにとっては、改修の検討ポイントとなるでしょう。
また、組み立て時にはパーツが非常に小さく、形状も似ているため、切り出しや仮組みの際に取り扱いに注意が必要です。力を入れすぎると破損のリスクがあるため、ピンセットや精密工具の使用をおすすめします。
このように、頭部は完成後の見た目に直結する重要なパートであると同時に、丁寧な作業が求められる箇所でもあります。仕上がりの満足度を高めるためにも、慎重な組み立てと細部への配慮がカギになります。
アクションベースへの対応方法
RG ガンダム Ver.2.0は、ディスプレイ性の高さも大きな魅力の一つです。そのため、アクションベースとの組み合わせを考慮した設計がなされており、ダイナミックなポージングを安定して楽しむことができます。
今回のキットでは、股下に直接アクションベース用の接続穴は設けられていません。代わりに、ランドセル中央のパーツを展開することで3mmジョイント穴が露出する構造になっています。この穴を使って、一般的なアクションベース(3mm軸対応)に接続する方式です。
接続方法はシンプルですが、安定感があり、重心バランスも取りやすいため、片足立ちやジャンプポーズなど、動きのあるポーズでも安心して展示できます。特にランドセルからの接続は本体をしっかり支える構造となっており、グラつきや外れやすさといった不安が軽減されています。
ただし注意点として、アクションベース本体は別売であり、RGキットには同梱されていません。初めてガンプラを組む方は、この点を見落とさないようにしましょう。また、スタンドの軸がキット側と適合するかも事前に確認しておくことが大切です。
さらに、リアスカート裏にも3mm穴があり、こちらを使ってスタンド接続することも可能です。複数の展示方法を選べることで、空中戦や武器構えの演出など、シーンに応じた自由な飾り方ができます。
このように、RG ガンダム Ver.2.0はアクションベースへの対応面でも柔軟性が高く、ポージングの幅を広げる構造がしっかり整っています。動きのある展示を楽しみたい方には最適な設計といえるでしょう。
Ver.1.0との比較による進化点
RG ガンダム Ver.2.0は、2010年に発売されたVer.1.0と比べて、設計・外観・可動性のすべてにおいて大幅な進化を遂げています。これにより、よりストレスフリーかつリアルなガンプラ体験が可能になりました。
まず最も大きな違いは、内部構造の刷新です。Ver.1.0では「アドヴァンスドMSジョイント」が採用されていましたが、Ver.2.0ではこれを使用せず、KPS素材による最新の可動フレームに変更されました。この結果、組み立て時のトラブルが減少し、完成後の可動も格段にスムーズになっています。
次に、外観のアレンジも明確な進化点です。Ver.1.0は「実物大ガンダム立像」をベースにしたリアル志向のデザインでしたが、Ver.2.0ではよりアニメ寄りのシルエットで、全体的に筋肉質かつ力強いプロポーションが採用されています。これにより、動きのあるポーズがより映えるようになりました。
さらに、色分けや成形色にも違いがあります。Ver.2.0ではトリコロールの発色がより鮮やかになり、ホワイト部分は2トーン成形によって立体感が強調されています。また、アンダーゲート処理により、ゲート跡が目立ちにくくなった点も見逃せません。
可動域の点でも差は歴然です。Ver.1.0では「ポロリ」が頻発し、ポージングにストレスを感じる場面が多くありました。一方、Ver.2.0では関節のテンションや軸構造が見直され、しっかりと保持できる安定感があります。
一方で、Ver.1.0には無色クリアのキャノピーや開口されたフェイスマスクなど、独自の良さも存在します。コレクション目的であれば、両方のキットを並べて比較するのも楽しみ方の一つです。
このように、Ver.2.0はただのリメイクではなく、14年分の進化を詰め込んだ、まったく新しいRG ガンダムとして仕上がっています。初めての方にも、過去作を知るファンにも納得の内容です。
組み立て難易度と初心者への注意
RG ガンダム Ver.2.0は、非常に精密な設計が魅力のキットですが、そのぶん組み立てにはある程度の経験と注意が求められます。初心者にとってはやや難易度が高めであり、慎重な作業が必要です。
まず、リアルグレードシリーズはパーツ数が多く、構造も複雑です。Ver.2.0も例外ではなく、小さなパーツが密集していたり、似た形状の部品が並んでいたりするため、説明書の確認を怠ると組み間違いのリスクが高まります。特に脚部の構造は入り組んでおり、関節や装甲の可動部分に注意しながら作業を進める必要があります。
さらに、一部のパーツは非常に繊細で、ランナーからの切り出しや接続時に力を入れすぎると破損する可能性があります。ここではニッパーの精度やヤスリ処理といった基本工具の使い方も重要になります。ピンセットや細い棒を使って慎重に位置合わせを行うと、安全に進められるでしょう。
前述の通り、MSジョイントを使わない構造となっているため、完成後の可動はスムーズですが、組み立て時のテンションやパーツの噛み合わせには敏感です。無理に押し込まず、仮組みや微調整を行いながら作業を進めるのがポイントです。
このため、初めてのガンプラとしてこのVer.2.0を選ぶのは、正直なところあまりおすすめできません。ガンプラにある程度慣れてきた段階で取り組むことで、本キットの魅力を最大限に引き出せます。
それでも、丁寧に取り組めば初心者でも完成させることは可能です。焦らず時間をかけて進めることで、完成後の達成感も大きなものになるでしょう。細かいディテールや内部構造がしっかり作られているからこそ、組み立てが楽しいと感じられる瞬間も多くあります。
rg ガンダム ver2 レビューの総まとめ
- 2024年発売、価格は税込3,850円
- Ver.1.0から14年ぶりのフルリニューアル
- 内部構造はKPS素材とセミモノコック構造を採用
- シールをほとんど使わず色分けが完成する設計
- 2トーン成形やアンダーゲートで美しい仕上がり
- マルチカラーランナーで組み立て効率が高い
- 関節の保持力が強くポロリが起きにくい
- アーマーが可動し可動域が大幅に拡張
- コア・ファイターはコア・ブロックに変形可能
- 胸部装甲が開閉する独自のギミックを搭載
- ビーム・ライフルやシールドなど豊富な武装を装備
- 別売武器セットで演出の幅がさらに広がる
- 頭部はディテールが精密だが調整が必要な箇所もある
- アクションベースへの接続はランドセル経由で行う
- 初心者にはやや難易度が高く慎重な組み立てが求められる
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